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CanvaのPDFが文字化けしてしまう理由
みなさんは、フォントがパソコンやスマホで正しく表示されるのは、デバイスにインストールされているからということをご存知でしょうか？
フォントがない環境でPDFを開いたり印刷すると、代替フォントに置き換えられて、レイアウトが崩れてしまいます。
PDFはフォントを埋め込むことで、どんな環境下でも正しくフォントを表示することが可能です。
プロのデザイナーは、何万もするフォントのライセンスを購入してデザインに使っています。
Canvaには、プロが使うレベルからフリーフォントまで、豊富な数のフォントを無料もしくは月額1,500円以下の定額で利用することができます。
CanvaからダウンロードしたPDFは、PDFリーダーで確認すると、文字がちゃんと表示されています。
それは、CanvaのPDFがフォントを埋め込みサブセットで処理されているからです。
しかし、Canvaでは埋め込みできないフォントも存在します。
その場合は印刷時にフォントが代替えフォントで表示（文字化け）されてしています。
印刷で文字化けが発生する工程と原因
工程①：印刷会社がPDFを開いてプリフライトチェックを行う場合
印刷会社では、受け取ったPDFをプリフライト（印刷前チェック）のために開きます。
フォントが埋め込まれていない場合は、印刷会社の環境に同じフォントがないと代替フォントに置き換えられてしまいます。
この時点で、印刷会社の方から指摘が入ることもあります。
工程②：印刷用の処理（RIP変換）
印刷データは、RIP（Raster Image Processor）と呼ばれる処理装置で、版下を作る前段階の画像・フォント等のデータをCMYK４色の網点データに変換されます。
埋め込みフォントがサブセット化されていても不完全だった場合、PDFのフォント情報を解析した時に、代替フォントに置き換えられます。
代替フォントは文字幅や形が異なるため、文字化けやレイアウト崩れが発生してしまうのです。
Canva Proにアップグレードしてフラット化しましょう。
ただし、印刷用途によっては文字の解像度がちょっと足りません。
フラット化はせずに、埋め込み状況を確認して入稿するという方法もあります。
無料でできる！Canvaで作ったPDFフォントの埋め込み状況の確認法
興味のある方や、勉強したい方は、ぜひ以下の方法で確認してみてください。
① PDFをAcrobat Readerで開く
無料版のAdobe Acrobat Reader DCでCanvaからダウンロードしたPDFを開きます。
まだ、持っていない人は下記よりダウンロードが可能です。
※Adobe Acrobat Proをお持ちの方も同様の方法で確認できます。
② [プロパティ]を開く
ファイル > プロパティ を開きます。
Ctrl + D（Windows）または Command + D（Mac）のショートカットキーからも開くことが可能です。
③ [フォント]タブを選択
CanvaのPDFで使用されているフォントの一覧が表示されるので下記を確認します。
| 表示されるフォントの情報 | 埋め込みの有無 | |
| 埋め込みサブセット | ◯ | 埋め込まれている ※一部の文字のみ |
| 埋め込み | ◯ | 完全に埋め込まれている |
| 何も表示されない | × | 埋め込まれていない ※代替フォントが使われている |
Identity-HとIdentity-V(Identity-Hの縦書き版)は英語環境で閲覧できるように、日本語フォントのエンコーディング（文字を文字コード系によって符号化すること）を設定する際に使用します。
埋め込みサブセット化されていても、ビルトインなどエンコーディングが異なる際も文字化けが起こるようです。
フォントのインストール状況の確認
Windowsでの確認方法
スタートメニューを開き、「設定」 > 「個人用設定」 > 「フォント」 を選択
インストールされているフォントの一覧が表示されます。また、検索バーより特定のフォントを探すことも可能です。
Macでの確認方法
「Finder」 > 「アプリケーション」 > 「Font Book」 を開く
インストールされているフォントの一覧が表示されるので、フォントをクリックすると、詳細情報が確認できます。
まとめ
Canvaユーザーは、Canvaを使い続けるためにも、正しい知識とマナーを守って楽しくデザインしましょう！
マナーの悪いユーザーにより、Canvaの立ち位置が悪くなってアプリ開発停止になったら笑えません。
こちらの投稿も併せて、ぜひ読んでくださいね。
